雑記

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変化
「藤崎さん、好きです。付き合ってください」
「ごめんなさい」
 幾度となく、繰り返された風景。
 難攻不落とも言われているらしいと風のうわさで聞いたこともある。もてると思って、澄ましているとも言われたこともある。
 ただ、私は付き合うなら好きな人と…思っただけ。
 けど、好きな人がいまだに現れない。
 そんな私の状態を知ってか知らずか相変わらず彼は遊びに誘ってくれる。
「詩織、今度の日曜日、よかったら映画館行かないかな?」
 私を唯一名前で呼ぶ彼。
 彼のことを聞かれたことも幾度となくあったけど、ずっと
「ただの幼馴染みよ」
と答えてきた。
 それは嘘じゃないし、今でもそう考えている。
 けど、たまに一人の男性として、彼が見えるときがある。
 たとえば、期末テスト結果発表時。
 たとえば、練習試合に勝った時。
 たとえば、運動会で活躍した時。
 など。
 いつの間にやら、私を追い越して光るようになった彼。
 噂でもかなり名前があがってくるようになった。
 彼と幼馴染みという間柄が嬉しい反面、さびしいこともある。
 近いけど、遠い存在。
 彼が私の中でそういう風に変化していっているのがわかるから。
 彼にそのことを言えば、たぶん
「俺は変わってない」
とか言われると思うけど。
 これが恋の始まりなのかわからないけど、もし、恋の始まりなら大切に育てていきたい。
 たぶん、これが私の初恋だと思うから。
END
10/03/29 12:25更新 / 作品集

■作者メッセージ
詩織メインのときメモサイトさんに出会った記念として、久々に詩織SSをUPしてみました。
難しいです。詩織は…。
でも、頑張って書いてみました。
いかがでしたでしょうか?


これからも詩織も書いていきたいですね。

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